本日も、営業のプロ富永さんに、営業のアレコレについて聞いていきましょう!
富永さん、よろしくお願いします。
早速ですが本日の質問はこちらです!
「営業職3年目のFと申します。
他社のライバル商品の方がお客様にとってメリットが多い場合もあります。
その場合、富永さんならどうお客様に伝えますか?」
そうですね〜、
私は正直にお伝えしていますよ^^
自社商品のデメリットは率直に伝えます。
なるほど!そうなんですね。
でも、デメリットをお伝えするにも、コツなどあるんじゃないでしょうか??!
詳しくお聞かせください!!
[ライバルのメリットがあなたの信頼を厚くする]
自社商品のデメリットは隠しても後でばれる
商談中、話が他社の製品・サービスとの比較になったとき、どんな対応をしますか?
自社のデメリットを隠すようにメリットばかりを必死にアピールする人、あるいは競合製品のデメリットを強調する人は、多いのではないでしょうか。
どんな営業マンだって、自社の商品・サービスが一番だと思ってほしいし、自社商品や自分と仕事をすることのメリットをわかってもらいたいと思うのは当然のことです。
でもそんなふうに必死になればなるほど、お客さまは警戒してしまいます。「あれ、なんか隠しているのかな?」と不信感を抱かせてしまうかもしれません。
取り扱っている商品にもよりますが、私は、自社商品のデメリットは率直に伝えたほう がいいと考えています。
子供服・婦人服のリサイクルWEBショップを全国にフランチャイズ展開していた時のことです。
私のお客さまは、フランチャイズ加盟店になろうかどうしようかと迷っている人。そのほとんどは、先にも述べましたが、ごくごく一般の、脱サラを考えているサラリーマンや、主婦です。
そういう人を相手に自社のフランチャイズになるメリットを説明するわけです。
中古服を売買してお金を稼ぐ手段としては、他にネットオークションがあります。
大手ネットオークションのほうが当社よりも断然、集客力はあるし、リスクは低いし、高い加盟金を払わなくてもいいし……とメリットがいっぱいあるんです。
それをお客さまに伝えないようにして、他社の話が出てきた途端、「いやいや、ネット オークションじゃ誰もサポートしてくれませんし、ライバルも多すぎて……」なんて無理やり取り繕おうとしても、しらじらしいことになります。
だから私は、「普通にやる分にはネットオークションでもいいと思いますよ」
「リスクが怖かったら、ネットオークションでスタートしてみてはいかがですか?」と正直に言ってしまいます。
生命保険の営業をしているときもそうでした。
「ご希望のような内容の保険でしたら、残念ながらうちにはないんですよ……。でも外資系の○○生命さんにはありますよ」と言ったりしていました。
もちろん、自社製品のデメリットばかりを言っても仕方ないですから、メリットも同時に説明する必要はあります。
でも結局、その人が本当に欲しいと思えるものじゃないと、いくらアピールしたところ で買ってもらえません。
競合製品と比較したときのメリット・デメリットだって、今は、ネットでちょっと調べればわかります。後からわかって不信感を抱かれるようなら、先に言ってしまったほうがいいのです。
【相手にとって本当にプラスになる情報を与える】
それに他社製品の優れた点について率直に話していると、相手に「この人は自分のために親身になって考えてくれているんだな」と感じてもらえます。
私の知っているおすし屋さんで、「いらっしゃい! 悪いけど今日はウニとイクラがないんだ、
それでもいい? 食べたければあそこの店に行くといいよ」なんて、バカ正直に言ってくれるお店があります。
すごいですよね。定食屋さんとか天ぷら屋さんとか、ジャンルの異なる店を勧めるならまだしも、完全なる競合のおすし屋さんを勧めるんですから。下手したら常連客を取られる可能性もあります。
でもそんなふうに正直に言われると私も、なんだかうれしいような申し訳ないような気 がして、「いえいえ、大将のところで食べますよ!」と言ってしまいます。
当時のフランチャイズシステムに加盟してくださった方にも同じような方がいました。
買い取りのお客さまが服を持ってきてくださったときに、
「お持ちいただきありがとうございます。でもうちの店だと、このブランドを売るのはあまり得意じゃないんです。だから、せっかくお持ちいただいたんですが、これくらいの金額でしか買えません。ただあそこの○○という店だと、このブランドを多く取り扱っていますから、うちより高く買い取ってもらえますよ」 なんて言ってしまうのです。
さらには、「もしよかったら、電話して買い取り額を聞いてみましょうか?」いつもそんな調子なので、買い取りに来るお客さまからは非常に信頼され、「いくらで もいいですよ」「こちらの店で買ってください」と言われるほどです。
さらに付き合いが深まってからは、「どんな服を持ってきてほしいですか?」「あなたのお店のお役に立ちたい」とまで言われるようになりました。
なかなかできないことだとは思います。
ですが、これは特別なスキルではありません。ただ徹底して相手のことを喜ばせようという姿勢があるだけです。
そんな姿勢で普段から商談に臨めば、商品についての多少のデメリットやメリットなんてあまり関係なく、お客さまがその人自身のファンになって、ついてきてくれるのです。
【本日の名言】
ただ徹底して相手のことを喜ばせようという姿勢が、お客様との信頼関係をつくる!
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